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2008年 04月 10日
じたじたと雨が降る。 家脇の桜は三分咲きのまま。 ミツマタの花のむせるような香りも雨に流されている。 気が付いたら2ヶ月ここをサボっていた。 そんなこんなであっという間に白髪の爺さんになる。 あるいはクレーンの下敷きになったり、吊った石に潰されて植物人間のまま夢幻をさ迷ったりする。 能を見た。 「羽衣」「小鍛治」。 笛や鼓が虚を切り裂いて、面を付けた異形のものが別次元に舞い跳躍する。 謡曲集を文字面で読んでは知り得ないものが現前する。 庭作りが始まって、毎日人様の庭でああでもないこうでもないやっている。 現場の行き帰りは塩飴舐めながらラジカセで端唄を聴く。 ♪ 梅は咲いたか桜はまだかいな 柳なよなよ風次第 山吹や浮気で色ばっかり しょんないな~ ♪ 梅も咲いて桜も咲いて、山吹も咲いたのを見た。 今年も生きながらえて春を見る。
by hinosukima
| 2008-04-10 00:08
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